平成20年度 研究推進計画

 

 

1 研究主題

「心豊かでたくましく平和を求める子どもの育成」

〜学習の基礎・基本の定着とそれらを活用できる力を育む授業作り〜

 

 本校は爆心地から一番近い学校である。校内に平和資料館もあり、外部からたくさんの見学者を受け入れている。それゆえに平和について身近に考える機会をもち、それらを学習していく中で、子ども達自身が「平和とは何か」を考え発信していかなければならないという責務を担っている。それらのことから学校教育目標である「心豊かでたくましく平和を求める子どもの育成」をしていかねばならないと考える。

 さて、広島市では国から特区をとり、昨年度から「ひろしま型カリキュラム」の題材開発に取り組んでいるところである。ひろしま型カリキュラムの目指す子ども像としては、次のようになっている。

「ヒロシマを受け継ぎ、地球的視野で考え、相互の基本的人権を尊重し、よりよい人間社会の創造のために貢献し、国際社会に通用する広島人になるとともに、地域で平和のために汗を流せる人」

 このひろしま型カリキュラムの目指す子ども像は、本校の学校教育目標の目指すところと同じであると考える。そこで、今年度はひろしま型カリキュラムの研究を進めつつ学校教育目標に迫っていきたいと考えた。

 

2 ひろしま型カリキュラムについて

 1) ひろしま型カリキュラムの基本方針

ひろしま型カリキュラムは、各教科等の基礎的な知識・技能を習得し、言語運用能力・数理運用能力を確実に定着させることで思考力・判断力・表現力の向上を目指すものである。義務教育の教育課程の区分を小学校1年生〜4年生までの前期4年間と、小学校5年生〜中学校3年生までの後期5年間とする。前期を「学びの基盤づくりと基礎の徹底」、後期を「思考力・判断力・表現力の向上と発展」の期間と位置づけ、教育課程を編成する。特に後期においては、小学校と中学校の滑らかな接続と連携の一層の充実を図る。

ホームベース: 「国語科・算数科」
学習指導計画見直し

2) 言語・数理運用科の創設

日常生活に見られる様々な事象について、テキストから目的に応じて必要な情報を取り出し、これを国語・英語、算数・数学等の各教科で身に付けた基礎的な知識・技能に関連付けて思考・判断し、自らの考えを適切に表現する力を育成するため設置する。(平成22年度からは、5年生.6年生の総合的な学習の時間、年間35時間をこれに当てる。)

 

3 研究を通してつけたい力

 1) 児童の実態

  本校の児童は,まじめに学習に取組,課題を無難にこなす力をもっている。また,感性豊かでやさしさも身につけている。これまでの4年間の図画工作科の研究の成果として自分なりの表現をお互い認め合うことができたり、ものごとにていねいに取り組むことができたりするようになってきた。しかし,場面に応じた発言ができなかったり、言葉が乱暴だったりして、相手意識をもって人に接することができない児童が多いという課題が残っている。

 

) 言語・数理運用科に必要な力

 言語・数理運用科で身につけていく力は、まとめると次の3点に集約される。

  @ 情報を取り出す力(読解力)⇒文章(連続型テキスト)だけでなく、図や表(非連続型テキスト)の読解も含む。

  A 思考・判断する力(思考力・判断力)

  B まとめ・表現する力(表現力)

  言い換えると、この言語・数理運用科でこれらの力を高めていくことが「生きる力」すなわち、ひろしま型カリキュラムの目指す子ども像に迫ることになるといえる。

 

) 本校の児童に付けたい力

  本校児童の課題に迫るために、1年生〜4年生では、学習の基礎・基本を確実に身につけ、5・6年生でこの新教科に必要な力を養い、本来の学習で得たことが「生きる力」につながるように取り組んでいきたいと考える。

  そこで、本校の児童の課題と照らし合わせながら児童につけたい力を次のように設定した。

@ 子ども同士かかわり合いながら自分なりの読み取りをし、自分の考えを深める力。

     これは、教師の授業作りが重要となる。かかわりを持たせるような場の設定が必要である。                  

A 話し合いをもとに、いろんな考えのよさや違いを認め合い、理解や考えを深める力。

これは、話し合いをしたくなるような場、題材、発問の設定が必要であり、いろいろな考えを引き出す授業作りを目指す。

B 自分なりに判断して結論を出し表現する力。

   これは、判断に導く授業の流れ、教師の表現方法の選定などが重要となる部分である。

  

) 1年生〜4年生の基礎・基本の定着について

  ひろしま型カリキュラムでは、特に考えや意見を出し合い、かかわりあいながら思考・表現・判断できるようになるというプロセスを大切にしている。そこで、1年生〜4年生は、今年度は国語科の「話すこと・聞くこと」の領域に重点をおいて取り組んでいく。「話すこと・聞くこと」は平成14年度の指導要領の改訂で一つにまとめられた領域である。それは、「伝え合う力」を具体化していくための措置だと考えられる。「伝え合う力」は、言語・数理運用科では重要な力であり、本校の児童の課題にも直接アプローチできると考えられる。そこで、学校裁量の時間や国語タイム等で、「書くこと」「読むこと」も含め基礎的な力を身につけていくように取り組む。また、更に「話すこと・聞くこと」は全ての学習の基礎となるため、学校全体でスキルアップを図ることができるように発達段階表を作成し、共通理解をしていく。これは、教務部との連携も図り学校全体で取組を行っていく。 

4 研究構造図

上矢印: 平和を求める心を育てる

5 研究の視点

本校の児童につけたい力をもとに研究の視点を定めた。

1) 「話すこと・聞くこと」の学年相応のスキルは達成できているか。

2) 読み取ったことをもとに児童がいろいろな意見を出し合い、お互いの考えの違いやよさを認めながら自分の考えを深めているか。

3) 自分なりの判断で結論を出して表現しているか。

これら研究の視点は日々の授業の中で計画的に意識して取組、授業研究を通して検証していく。

  

6 研究組織について

 今年度の研究組織は次のようにする(図2参照)。研究はブロック会を充実させ、それを母体に研修を進めていく。

本川プロジェクトは、学校経営方針に沿って学校教育目標に向かうために全校児童に対して取組を行っていくための研究組織である。生活の基礎となる体力の向上、児童の学力を高めるため言語力の向上、表現力の向上、また、学校全体や6年間を見通して取り組まなければならない学習を充実させることを目指して組織されたものである。これには,担任・専科等の教職員が属し,研究部が統括する。また、これらの研究のもとになっているのは,学年担任団や,専科,養護教諭,また事務・給食・業務などの学職職員である。全ての教職員が一つの方向に向かって研究を進めていく。

テキスト ボックス: 研 究 部テキスト ボックス:  学年・専科・養護教諭・学職(事務・給食・業務)    テキスト ボックス: 校  長テキスト ボックス: 教  頭